サマータイムマシンブルース
こてこてした夏の雰囲気が好きです。
むせかえるような暑さと刺すような日差し、海岸沿いの道を暑い暑い言いながら歩くような。
だから僕は、わたせせいぞうさんや、鈴木英人さんのイラストが好きなのです。
あの人達の描くバブリーで底抜けに明るくて、どこか切なさを感じるそんな矛盾した絵が大好きなのです。
他にも、1969年のドラックレースや映画なども夏を舞台にした作品が好きですね。
僕が生まれるより遥か前の夏の思い出は、なぜか僕の心の琴線に触れます。
村上春樹先生の本は趣味ではありませんが、風の歌を聴けはいい本です。
まさに先出のむせかえるような夏の情景と夏の終わりの寂しさが生き生きと、どこか退廃的に描かれていて、何度も読み返したくなるんですよね。
シニカルな台詞回しと、どこか大人びた主人公たち。
名作です。
僕は風の歌を聴け以外の村上春樹先生の本を読んだことがありません。
世間では面白くないって糞味噌に貶す人と、狂信的に好きで押し付けがましく本を手渡そうとしてくるひとが多く感じます。(まあ完全な僕の偏見ではありますが)
そういった振り切れた意見に左右される前に、僕が読むことができた作品が風の歌を聴けでした。
だから、次を読まずに僕の中の村上春樹先生は風の歌を聴けの作家であり続けてくれるのです。
何を書きたいのかよくわからなくなりましたが、そういうことです。
それでは